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「サスティナビリティ」実現に向け国家と産業界の運命を賭けた挑戦がはじまる


衝撃は視野の外からやってくる

 「人口は自然に増える」「物価は毎年上がっていく」「首都は東京である」など、普段はあまり口に出さないが多くの人たちが「暗黙の了解」と認識していることがある。しかし、今までそうであることを前提としていた事柄が、いつの間にか前提ではなくなりつつあるようだ。日本の人口が減少を始めているのは周知の通り。物価も一時的どころかこの10年間近く下がり続けており、今や下がる方が日本では「常識」となり始めている。つまり、今までとは違う新しい社会が形成されつつあるということだ。それは、過去の延長線上にはない。

 『未来予測レポート』で提起しているのは、パラダイム、すなわちその時代や社会の中で「前提として認識されている基本的な事柄が大きく変わろうとしている」ということである。「産業構造の転換」というのは決して大げさな表現ではない。エレクトロニクスメーカー、自動車メーカー、電力・石油・ガス会社、放送局、広告代理店、新聞社、出版社…。大企業といえども「この会社は20年後も安泰」と思える企業が果たしてどれくらいあるだろうか。過去にこれほど多くの業界が不安定になったことがあるだろうか。産業構造の転換は現実である。これを直視することから始めなければならない。

 技術は積み重ねであるため、そこから将来を予測するとどうしても未来像を過去の延長線上に描きがちだ。しかし、人口増加から減少に転じ、ブロードバンドのような新たなインフラが登場するなど、現実の社会は「不連続」だ。たとえば、大きな変化の象徴として話題にのぼるようになった「サスティナビリティ」と「クラウド」は、ほとんどの企業にとっては「業界外」で巻き起こった出来事である。けれどもこれらは、あらゆる業界に産業の枠組み自体を変えるほどの大きな衝撃を与えることだろう。

 このように社会の前提条件が大きく変わろうとしている時こそ、自らの業界の外にそつなく目を配らなければならない。そのうえで、自らの思惑を交えることなく未来像を見極め、自らの姿を見つめ直すべきであろう。

ネット動画ビジネス市場調査2010

未来予測レポート・シリーズ 著者
田中 栄
株式会社アクアビット 代表取締役 チーフ・ビジネスプランナー


たなか・さかえ●90年、早稲田大学政治経済学部卒業。同年(株)CSK入社、社長室所属。CSKグループ会長・故・大川功氏の下で事業計画の策定、業績評価など、実践的な経営管理を学ぶ。93年マイクロソフト(株)入社。WordおよびOfficeのマーケティング戦略を担当。98年ビジネスプランナーとして日本法人の事業計画立案を統括。02年12月に同社を退社後、03年2月(株)アクアビットを設立し、代表取締役に就任。「デジタル」「自動車」「食」「サスティナビリティ」など、幅広いテーマから「未来予測レポート」を執筆。北海道札幌市出身、66年生まれ。

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「足りない」ことが 社会の新たな前提に

 『未来予測レポート』では、食料、資源、エネルギーと、様々な分野の新しい動きについて述べているが、本質的には全く同じく「足りなくなる」ということだ。人口の爆発的な増加、中国やインドをはじめとする新興国の経済成長によって足りなくなるということが現実化してきており、それを見越して各国やグローバル企業は早くも精力的な動きをみせ始めている。これからの世界は、「足りなくなるという問題にどう対処するか」ということを軸に大きく動いていくことになるだろう。

 足りないということが社会の新たな前提になることで、「ものづくり」は大きく変わってくる。モノそのものだけでなく、生産プロセス、さらにはモノに対する価値観までもが激しく変化していく。エネルギー産業もその例外ではない。現在のエネルギーの主役は石油や天然ガスだが、これらも資源というモノである。石油という資源は、ガソリンなどのモノを作り出す原料でもある。その意味でいえば、エネルギー産業もものづくりの一形態と捉えることができるからだ。

 さらに直接的にいえば、エネルギーも将来的には世界が求める量を十分に供給することが難しくなるかもしれない。その手当てをしようにも、必要量の石油が確保できなくなる心配もある。その対応策として「クリーン電力」を主体とする再生可能エネルギーへの転換に向かうのは当然のことだろう。ただ、太陽光や風力発電を利用するためには、従来の電力管理システムでは対応が困難な部分が出てくる。その結果、「スマートグリッド」と呼ばれる新しいかたちへと変わっていくのも、これまた自然な流れだ。

 こうした問題に対処するために、社会は「オール電化」「クリーン電力」への移行を急ぐことになるだろう。そのとき太陽電池や2次電池をはじめとするエレクトロニクス製品が重要な役割を担う。エネルギーは今後、エレクロニクスと切り離して考えることが難しくなるのは確実である。自動車との関係も、今までとは違ったかたちになるだろう。



レポート内容/価格

未来予測レポート2011-2025 エネルギー産業 未来予測レポート2011-2025 エネルギー産業
セット内容
レポート(専用4穴バインダー式 A4変型判、約200ページ)
未来年表(A0判 841mm × 1189mm) 【3分野共通】
図表データ集(CD-ROM)
レポート掲載データ、未来年表 全データを収録

発行日 2010年12月18日

※商品のイメージやサイズ、ページ数、点数等は実物と多少異なる場合があります。  あらかじめご了承ください

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