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知識や関心などのエッセンスも含めた情報共有が生み出す新たな価値

カシオ計算機株式会社

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『壊れない時計』という普遍的な価値をコンセプトとした耐衝撃ウオッチ G-SHOCK をはじめ、楽器、電子文具はもちろん、社会的ニーズに適応した新規事業へも注力するカシオ計算機株式会社。
2023年4月に創設された事業イノベーションセンターでは、その一部前身である新技術統軸部 要素技術開発部の頃よりR&D活動における情報収集ツールとして『NIKKEI The KNOWLEDGE』を導入。その活用方法や今後の展望について、お話をうかがいました。

NIKKEI The KNOWLEDGEの導入目的は?

  • ・研究開発を進めるにあたり、幅広い技術情報にリーチできるコンテンツを活用したい
  • ・部門間の意見が交差する情報プラットフォームを活用したい

導入後の効果は?

  • ・記事情報に加えてメンバーが持つ『暗黙知』を含めた情報の共有が生まれた
  • ・情報収集を通じたコミュニケーションツールとしての活用促進が進んだ

部門間の意見が交差する情報プラットフォームの活用

事業イノベーションセンターにおける業務内容をお聞かせください

牧野さん(以下、敬称略):事業イノベーションセンターは、2023年4月に発足した部門で、R&Dとビジネスデベロップメントの2つの機能を有します。私たちが担当するR&Dでは、『両利きの経営』と言われる中で、新規事業を自発で提案するビジネスデベロップメントを技術支援する側面と、量産系・既存のビジネスモデルにおける技術アセットを提案する側面のふたつの役割を担っています。

NIKKEI The KNOWLEDGEの導入背景についてお聞かせください

牧野 哲司 様

牧野:現在の前身である新技術統軸部 要素技術開発部から活動をスタートした際に、積極的に対外的な技術情報をキャッチアップするため、様々な情報収集ツールを検討しました。その中でも、情報リソースの幅広さや信頼性、組織として取り組むジャンルとも合致しているところに魅力を感じ、NIKKEI The KNOWLEDGEを有力な候補に挙げました。

細田さん(以下、敬称略):所属するエンジニアごとに研究テーマを持ちながら活動をしています。私は以前、映像系を担当していたので、その分野については詳しいですが、全社の研究開発活動を見るにあたり、全体を網羅しているわけではありませんでした。実際にトライアル利用する中で、幅広い技術情報にリーチでき、将来の事業を見越した研究テーマを探索するには、こういったツールが必要なのではないか、と思うようになりました。

牧野:当センターは、AIやアルゴリズムについての技術を担当する部門と、ソフトウェア・ハードウェアに関する技術を担当する部門が共存しています。各技術を連携させながら、スタートアップにはない動きができることが、弊社の強みとして考えています。

「この生成AIに関する記事はハードウェアの部門に共有したほうが良いな」「ソフトウェア部門のワークスペースから着想を得たい」など、部門間の意見が交差するようなプラットフォームとして、NIKKEI The KNOWLEDGEが活用できると感じ、導入を決めました。

『暗黙知』までを見える化し、新たな研究テーマの立案につなげる

NIKKEI The KNOWLEDGE導入後における組織内での運用について教えてください

細田 潤 様

牧野:コメントに対して、積極的に返信することはもちろん、『いいね』でリアクションすることを心掛けています。コロナ禍の影響もあり、コミュニケーションの機会が減った中で、組織、部門単位で気軽に情報のシェアができるというところにも大きな意義がありますね。記事の内容はもちろんですが、個人が持っている見識や意見などが、リアルタイムで共有されるということにも価値があると思っています 。

細田:記事から得た情報に対して、個人が持っている暗黙知までを含め、組織全体に共有する目的もあります。

新しい研究テーマを考えるきっかけは、記事の中の情報に加えて、社内にいるエンジニアの様々な知識や経験、関心といったところに必要なエッセンスが隠されていることが多く、それらの貴重な情報がコメントの共有を通じて見つけられる点も重要であると感じています。

今後の活用方針や、期待する点などについてお聞かせください

牧野:社内で利用しているチャットツールでは、研究テーマ別のチャネルを作り、チャットの会話や共有情報も全てオープンにすることで、プロジェクトごとの開発進捗や課題感などがメンバー同士で見えるようになっています。NIKKEI The KNOWLEDGEも同じように、バインダーやワークスペースを運用し、そこを見れば全ての情報がわかる、という状態をつくることが理想です。合わせて、R&Dとしての活動を社内に発信していくためのツールとしての活用も検討していきたいと考えています。

細田:R&D部門全体での利用へと拡大し、いずれは社内全体で情報共有ができるくらいまで、活用の幅を広げられるといいですね。そのための仕組みづくりや、KPIの達成に向けた組織内での活用のサポートなどにも期待しています。

導入したソリューション NIKKEI The KNOWLEDGE

NIKKEI The KNOWLEDGEはビジネスに必要な情報を効率よく収集し、組織・チームのナレッジ(知識)として蓄積・共有できるナレッジマネージメント・ツールです。日経はもちろん、幅広く上質な情報源からビジネスに役立つ記事などのコンテンツをAI(人工知能)で厳選してお届けし、チーム内で情報を簡単に共有・整理することができます。組織のコミュニケーションを活性化し、提案力・企画力の向上を支援する新しいビジネスツールです。

羽村技術センター 開発本部 事業イノベーションセンター 副センター長
牧野 哲司 様
羽村技術センター 開発本部 事業イノベーションセンター マスター
細田 潤 様
法人名
カシオ計算機株式会社
本社所在地
東京都渋谷区
創立
1957年6月
従業員数
2,525名(2023年3月31日現在)
URL
https://www.casio.co.jp/
主要製品
時計、電子辞書、電卓、電子文具、電子楽器、ハンディターミナル、電子レジスター、経営支援システム、データプロジェクター、成形部品、金型など
事業内容
https://www.casio.co.jp/company/business/

2023.9.26