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2020年10月、当時の菅義偉首相が「2050年までにCO₂排出を実質ゼロ」と宣言。米国もバイデン大統領の就任によって方針が明確になり、先進主要国は「2050年カーボンニュートラル」の目標を共有することになった。これを受けて各国が打ち出す戦略や施策はもちろん重要だが、企業も企業ごとに、一斉に「わが社のカーボンニュートラル戦略」を立案する必要性に迫られている。
カーボンニュートラルは、これから爆発的に増える再生可能エネルギーを使った発電の不安定性を吸収し、化石燃料用途のすべてを代替出来る、水素抜きには考えられない。
発電部門から見ると、天然ガスを置き換えて水素を使って発電することになる。燃料電池は水素の利用を拡大する上での最重要技術の一つであり、分散型の発電用途をはじめ、特に電動化では対応が困難な用途に向けて輸送部門にも大きく広がる。また水素は、電化による脱炭素化が困難な原料利用や熱需要等の脱炭素化をも可能にする。カーボンニュートラルへ向けた切り札だといえる。
水素はもはや未来技術ではない。本書は全体を6章で構成し、需要を作りながら利用を拡大、社会実装を進める水素の「いま」を取りまとめた。